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歴代ローマ教皇で初!「同性愛者は裁かれるべきでない」フランシスコ法王が発言

      2016/04/26

フランシスコ法王

第266代、現在のローマ教皇であるフランシスコ法王が、

“If someone is gay and seeks the Lord with good will, who am I to judge?”

「(もしその)同性愛者が主を求め、善意の持ち主なら、どうして私に裁くことができようか?」

と発言し、これまで同性愛を厳しく非難してきた歴代法王とは一線を画す姿勢を示しています!

同性愛について語るフランシスコ法王

ローマへ帰る機内で記者団に同性愛について語るフランシスコ法王
http://news.sky.com/story/1121770/pope-francis-gay-people-should-not-be-judged

バチカンに同性愛の聖職者がいるとの指摘をうけて

この発言は、2013年7月のブラジル訪問の際、ローマへ帰る機内で記者団から、「バチカン内部に同性愛の聖職者がいると伝えられていますが」との質問を受けた際に発せられたもので、もし彼が同性愛の聖職者だとしても、そのことを問題とはしないという姿勢のようです!
(ちなみに、指摘されている聖職者に関しては、調査した結果「何も見つからなかった」と発言しています。)

歴代の法王は同性愛を厳しく非難してきた

カトリックの教えでは、同性愛は罪であり、同性結婚は許されるべきでないとされており、歴代のローマ教皇も同性愛を厳しく非難してきました。
2013年2月に退任した前法王ベネディクト16世は、2008年の発言で、同性愛は気候変動と同じように人類の生存を脅かすものだと語り、同性愛団体を批判しました。

ベネディクト16世

サンピエトロ大聖堂でミサを行う前ローマ教皇 ベネディクト16世

しかし、フランシスコ法王はそうしたカトリック教会や歴代法王の姿勢とは一線を画すようで、

「同性愛者の聖職者は許されるべきであり、罪は忘れ去られている。その性的傾向ゆえに同性愛者は疎外されるべきではなく、社会に統合されなければならない。もし同性愛の人が主を求めていて、善意の持ち主であるならば、私に裁く資格があるだろうか。彼らを排除すべきではない。(同性愛の)傾向は問題ではない。彼らは私たちの兄弟だ」
出典:フランシスコ (ローマ教皇)  Pope Francis: Who am I to judge gay people?

と語り、また「同性愛の傾向を持つことが問題なのではなく、ロビー活動が問題なのです。」として、同性愛そのものは裁かれるべきではないとしながらも、同性愛者を代弁してロビー活動を行う人たちを批判しています。

ちなみに、同性愛という欲求を持つこと自体は罪ではないとしながらも、それ以上の行動、つまり同性結婚などに関しては、これまでの教会と同様許されるべきでなく、結婚は男女間で行われるべきだとしています。

「家族は国家を持続させていくのに不可欠であり、再生産の機能を果たすべきであるが、現在は今までにないほどその地位が脅かされている。家族は子孫繁栄に貢献すべきだ」
出典:「私に同性愛者を裁くことができようか」と発言したローマ法王、カトリック教会はLGBTをもっと迎え入れるべきと主張

フランシスコ法王のブラジル訪問

法王はブラジルで盛大に迎えられた。
http://news.sky.com/story/1121770/pope-francis-gay-people-should-not-be-judged

カトリック系新聞「The Tablet」の副編集長を務めるElena Curti氏は、法王のコメントは大変重要であり革新的だとして、「今回の法王の言動は、明らかに鍵となるものです。教会はこれまで、同性愛そのものが罪深いわけではなく、同性愛における行動が問題なのだとしてきました。しかし法王の、「私は同性愛の傾向は問題と思わない」という発言は、法王が同性愛の聖職者を問題としないという明確なスタンスを示しているのです。」と指摘しています。

同性愛の差別撤廃に光!

今回の発言は従来のカトリックの姿勢と大きく異なるとして世界に衝撃を与え、各界で好意的に受け止められており、同性愛者の権利を推進する活動団体も、法王が先代の法王より同性愛について寛容であることに期待を表明しているそうです。

特に、今回の法王の発言が一番意味をもたらすのは、世界中で同性愛の差別に悩む名も無き人たちなのではないでしょうか。
Who Am I To Judge?? – Pope という記事(日本語)では、アメリカにおける自殺者の30%以上は同性愛者であるというデータが挙げられており、執筆者の友人(同性愛)も先日命を絶ったと綴られています。

アメリカでは2010年の8〜9月にかけて同性愛者の自殺者がとても増えました。

(中略)

Lady Gagaを初めとする沢山の著名人がIt’ll get better(物事は良くなるよ)というコメントを出したり、カソリックの神父さんが酷い差別を止めるようにカソリック教信者に語りかけましたが、自殺者の増加は10月頃まで止まりませんでした。悲しいことに私の知り合いのゲイの友達もその頃に大切な命を絶ちました。理由は詳しくは分かりませんでしたが、生前から信仰が強いAfrican Americanの家族の中で育ち、自分が同性愛者だということをひた隠しにしていたそうです。

出典:Who Am I To Judge?? – Pope

フランシスコ法王は、執筆した本の中で、

「教会は人々を非難するためではなく、神の慈しみによる心からの愛情との出会いをもたらすために存在しているのだ。」
出典:「私に同性愛者を裁くことができようか」と発言したローマ法王、カトリック教会はLGBTをもっと迎え入れるべきと主張

と綴っています。

現ローマ法王の同性愛者に対する寛容な姿勢が、少しでも不当な差別をなくし、同性愛であることを悩んでいる人たちに光をもたらすと良いですね!

引用記事:Pope Francis: Gay People ‘Should Not Be Judged’

 

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